クレイン日記


図書出版クレイン の日々の記録
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ドキュメンタリー『抗いの記』の試写会に行ってきました。

6月10日の金曜日に、千代田区立日比谷図書文化館でおこなわれた『抗いの記』の試写会に行ってきました。
これは、福岡県の筑豊を拠点に、朝鮮人の炭坑への強制労働の問題や特攻隊の実態などの戦争と平和をテーマに数々のルポルタージュを世に送り出してきた、林えいだいさんの活動を記録したドキュメンタリーです。

とても感動的な作品でした。なにしろ、しばらく前に、林えいだいさんの著作をいくつか読んでいたものですから、その人物像に映像で触れることができたことには、ひとしお感慨がありました。彼が語った「強制労働や労働現場での虐待などの朝鮮人問題は、近代日本の原罪だ」という言葉には、大いに納得させられました。

また、神主であった彼の父親は、炭坑の労働現場から逃亡した朝鮮人を匿まり、援助をしていたそうです。それゆえ、憲兵隊に捕まり拷問され、釈放後まもなくして亡くなっています。「非国民、国賊」と権力から罵られた父親のことを忘れることなく、その子どもとして生きていくことを、林さんは誓ったそうです。つまり「非国民、国賊の息子」として。そのことが、彼の表現活動の根源に横たわっています。また、父親の亡骸を母親とともに火葬したこともが語られます。

彼の著作目録を見て、私は、よくぞここまでしぶとく、戦争と平和についてのルポを書いたものだと感心していたのですが、その理由の一端がわかったような気がしました。
来年の劇場公開に向けて、現在、宣伝活動をしています。また、自主上映会開催の方法もあります。詳しくは制作・配給のグループ現代のHPを参照ください。

みなさん、機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。

余談になりますが、上映後に、西嶋真司監督と、映画のナレーションを担当した田中泯さんによる、東京新聞の論説委員の女性の司会の下でのトークショウがありました。
これまた楽しいトークでした。とくに田中泯さんは、言うわ言うわ、マスコミのだらしなさを。その言葉に会場は大盛り上がりでした。ともかく、良い時間でした。
ちなみに、林さんは、私の父と同い年でした。
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by cranebook | 2016-06-14 17:32 | 雑感
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