クレイン日記


図書出版クレイン の日々の記録
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# by cranebook | 2016-08-08 16:47 | 雑感

ドキュメンタリー『抗いの記』の試写会に行ってきました。

6月10日の金曜日に、千代田区立日比谷図書文化館でおこなわれた『抗いの記』の試写会に行ってきました。
これは、福岡県の筑豊を拠点に、朝鮮人の炭坑への強制労働の問題や特攻隊の実態などの戦争と平和をテーマに数々のルポルタージュを世に送り出してきた、林えいだいさんの活動を記録したドキュメンタリーです。

とても感動的な作品でした。なにしろ、しばらく前に、林えいだいさんの著作をいくつか読んでいたものですから、その人物像に映像で触れることができたことには、ひとしお感慨がありました。彼が語った「強制労働や労働現場での虐待などの朝鮮人問題は、近代日本の原罪だ」という言葉には、大いに納得させられました。

また、神主であった彼の父親は、炭坑の労働現場から逃亡した朝鮮人を匿まり、援助をしていたそうです。それゆえ、憲兵隊に捕まり拷問され、釈放後まもなくして亡くなっています。「非国民、国賊」と権力から罵られた父親のことを忘れることなく、その子どもとして生きていくことを、林さんは誓ったそうです。つまり「非国民、国賊の息子」として。そのことが、彼の表現活動の根源に横たわっています。また、父親の亡骸を母親とともに火葬したこともが語られます。

彼の著作目録を見て、私は、よくぞここまでしぶとく、戦争と平和についてのルポを書いたものだと感心していたのですが、その理由の一端がわかったような気がしました。
来年の劇場公開に向けて、現在、宣伝活動をしています。また、自主上映会開催の方法もあります。詳しくは制作・配給のグループ現代のHPを参照ください。

みなさん、機会がありましたら、ぜひご覧になってみてください。

余談になりますが、上映後に、西嶋真司監督と、映画のナレーションを担当した田中泯さんによる、東京新聞の論説委員の女性の司会の下でのトークショウがありました。
これまた楽しいトークでした。とくに田中泯さんは、言うわ言うわ、マスコミのだらしなさを。その言葉に会場は大盛り上がりでした。ともかく、良い時間でした。
ちなみに、林さんは、私の父と同い年でした。
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# by cranebook | 2016-06-14 17:32 | 雑感

日本民藝館に行ってきました。

2016年5月3日(火曜日)に日本民藝館に行って来ました。現在開催中の「朝鮮工芸の美」を観覧するためです。
展示されている300点に及ぶ出品作品は、いずれも日本民藝館所蔵のものですが、1600点の中から選りすぐったものということです。
李氏朝鮮時代(14世紀末~19世紀末)の作品が中心でしたが、さすがに民藝というだけあって、生活に密着した工芸品の数々が、所狭しと陳列されておりました。
壺、机、台座、お椀、皿などの類です。
それにしても、工芸品を眺めながら思ったのは、柳宗悦や浅川伯教・巧兄弟のような、朝鮮工芸に興味・関心を持ち、後世のために蒐集活動に励んだ先人たちのことです。
彼らに対しては、いまなお様々な評価が存在していますが、その工芸への愛はいずれにおいても確かなものがあったに違いありません。
そのことを諒として、有意義なひとときを過ごしました。
6月12日まで開催しています。ぜひ、お時間があれば観覧してみてください。

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# by cranebook | 2016-05-06 17:17 | 雑感

第2回日本翻訳大賞の授賞式に行って来ました。

昨夜(2016年4月24日)は「第2回日本翻訳大賞」の授賞式に行って来ました。
昨年(2015年4月19日)は、『カステラ』が大賞を受賞したこともあり、関係者の立場での参加でしたから、式の全体を見通すことはできませんでした。

今年は、一参加者として会場に座していましたので、式の全体を見通すことができ、ゆっくり楽しむことができました。

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そうした立場で参加して感じたことは、翻訳書を取り巻く世界の豊かさということでした。また翻訳者という存在のすばらしさということでした。

今回大賞を受賞された関口涼子さん(『素晴らしきソリボ』)と金子奈美さん(『ムシェ小さな英雄の物語』)の翻訳にかける思いからも、そのことはうかがわれます。
お二人は、それぞれクレオールとバスク語を翻訳されました。
ご存知のように両言語はマイナー言語です。
バスク語にいたっては、一時期消滅の危機を迎えていたというではないですか。そんな言語を翻訳しようとされたお二人ですから、その言語への愛情が強く感じられました。

そして、その愛を日本語にして、日本の読者に伝えたいとの思いが、びしびしと伝わってきました。

お二人がその言語を翻訳することで、両言語の存在が日本の読者に感受されることになるわけですから、それは、翻訳内容以前に、言語紹介にもなるわけです。

つまり、この日本社会に、マイナー言語の存在を知らしめるという役割も、その翻訳作業は果たすことになるんですね。

そんな翻訳者がいなくてどうする。それが翻訳するということでもあるはずです。

そんなことを自問自答しながら、2時間半を充分に楽しませていただきました。
また、一年ぶりにお会いする方も幾人かいて、そうした方からは、クレインの今度の翻訳書はいつ出るんですかと聞かれる始末で、その答えには、正直窮しました。はい、がんばります。

主催者のお一人で賞の選考委員でもある翻訳家の西崎憲さんによると、日本翻訳大賞は10年続ける、とのことでした。ということは、あと8回チャンスがあるわけです。
その間にぜひもう一度大賞を受賞したいものです。

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いずれにしましても、授賞式を企画・運営された皆さま、当日会場に来られた皆さま、また来年お会いいたしましょう。
楽しくて感動的なひとときをどうもありがとうございました。


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# by cranebook | 2016-04-25 19:55 | 雑感

ブログ表示の問題

現在ブログの表示の調子があまりよくないので、ご迷惑をおかけしています。
対処するようにいたしますので、しばらくお待ちください。


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# by cranebook | 2016-02-23 18:37 | 雑感